良い姿勢ってなに?

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姿勢の良さは背すじがピン?

古き良き日本の風習として「良い姿勢は背すじが伸びている」ってのがありますよね。
子供の頃、ピンと背すじが伸びてるといい姿勢だねって褒められるもんだから、頑張って背すじを伸ばしていた記憶があります。

でもその姿勢って本当にいい姿勢ですか?

ってことで体幹における姿勢について考えてみます。

体幹はボールに乗った漬物石

姿勢を考える際に、よくたとえ話をするのがボールと漬物石です。
まず、ボールをお腹、漬物石を胸郭部分として考えてみます。
お腹に例えるボールは空気が入っているので、パンパンです。
ボールに重た〜い漬物石を乗せてもボールはつぶれないくらいしっかりしてます。
コレがお腹と胸郭の関係なのです。

下の図はボールをお腹に例えた時に、お腹を構成する筋肉の配置です。

お腹は全面も側面も上も下も筋肉で構成されています。腹筋の裏側にはもちろん背骨や背筋がありますね。(ちなみに脇腹は腹横筋、腹斜筋など)
これらの筋肉を一般的にインナーマッスルと呼んでいます。
これらの筋肉がしっかりしてるから、上に重い漬物石(胸郭)が乗っても大丈夫なのです。
逆に考えれば、漬物石(胸郭)が乗っているから筋肉が鍛えられているとも考えられます。

では背筋を使って「背すじをピン」としてみます。

すると背筋によって漬物石(胸郭)が持ち上げられるので、ボールを構成する筋肉は働かない状態になります。
この状態が長年続いていると、極端に言えばお腹の筋肉は弱っていき、背筋が強すぎる状況となります。

腰椎圧迫骨折や腰痛はお腹の弱さから

お腹を構成するボールのような筋肉たちが弱ってしまうと、背すじだけで姿勢を保っている状況となるわけですが、筋肉というものは縮むものです。
それは背筋も例外ではないので、強すぎる背筋は背骨を圧迫するように縮みます。
本来であれば、その筋肉による圧迫と胸郭の重さに対して、お腹のボールがクッションの役割を果たすのですが、弱ったお腹の筋肉だと空気の抜けたボール状態になるため、クッションの役割を果たせません。

こうして引き起こされるのが、腰椎圧迫骨折です。

また、骨折を免れたとしても、姿勢を背中の筋肉だけで支えているとなると、腰の筋肉が疲れすぎてしまい、腰痛を引き起こします。

以前に脳卒中の麻痺についてもちょっとだけ書きましたが、例えば片麻痺になってしまうとお腹も片麻痺になっている状態です。つまり、お腹のボールの脇腹から空気が抜けてしまっている状態。
なので、片麻痺の患者様には背中が働きすぎて筋肉が硬くなっている人が多いのです。

腰痛持ちの方がいたら、お腹の筋肉が弱っているのかもしれないですね。

じゃあ何がいい姿勢なの?

むかしから「何事も腹八分目」ってよく言いますよね。
姿勢においても腹八分目でいいのです。
背すじをピンとしすぎず、猫背になりすぎず。

「腹八分目に医者いらず」とよく言いますが、「背八分目にはリハいらず」なのです。

腹式呼吸が健康に良いってよく言われますが、あれはお腹のボールを構成する横隔膜や腹横筋、腹斜筋をよく使うからです。
ヨガとか太極拳も素晴らしい健康法ですが、あれもちゃんと呼吸を大事にしたインナーマッスル健康法です。

これを呼んだあなた、「背筋がピン」となりすぎてはいませんか?

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